高可用な情報システム基盤による事業継続の実現と耐災害性実証シナリオの提案

宗形 聡1)、宋 チュウ1)、手塚 大1)、村岡 裕明2)

1) (株)日立ソリューションズ東日本
2) 東北大学電気通信研究所

Abstract 東日本大震災では,サーバの損壊や流出により重要なデータが情報システム基盤から失われた。一部のデータはクラウド上に複製されていたが,被災地ではインターネットに接続できず,複製データを取得できない状況であった。こうして既存の情報システム基盤は十分な耐災害性を持たないことが明らかになったが,企業の事業継続のためには,被災時にもデータを取得できる高可用な情報システム基盤が望まれる。本稿では,災害によるサーバ損壊や広域通信障害の発生を前提に,近隣のサーバ拠点間でデータを複製する分散ストレージ上の情報システムとして構築した高可用な情報システム基盤と,当該基盤の耐災害性の実証シナリオについて提案する。
Keywords 高可用性,情報システム基盤,実証実験
前に戻る