生き残り経営における「語り」という言語行為の戦略性に関する一考察

増田 靖1)

1) 水道機工株式会社

Abstract 本報告では、企業の生き残り戦略を具現化し、実効性のあるものとする経営現場における「語り」という言語行為に注目する。近年大規模な事故や災害が多発し、事業継続計画(BCP)の策定が促進されている。特に東日本大震災以降、BCPの有効性が評価されている。本報告では、3.11以前にBCPを策定し、見事早期復旧を果たした、2つの企業の事例を考察する。その際、単にBCPを策定するだけでなく、それを有効に機能させ、生き残りを可能ならしめた経営現場を「語り」論の枠組みで分析する。経営現場において、行為遂行性のある「語り」という言語行為が、いかに創発性のみならず、戦略性をも発揮するかを議論する。
Keywords 生き残り戦略,「語り」という言語行為,事業継続計画(BCP)
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