提携戦略の得失と成否:シャープの堺工場の事例から
シャープと鴻海の提携の事例研究

中田 行彦1)

1) 立命館アジア太平洋大学

Abstract 提携は、提携各社の強みを活かす長所と共に短所があり、その結果が提携の成否を左右する。提携戦略の事例として、シャープと電子機器受託製造サービス世界1位の台湾・鴻海(ホンハイ)の提携を分析した。シャープは、亀山工場で液晶パネルから液晶テレビの組立までの垂直統合を行い成功した。この垂直統合を進化させ、堺工場を建設した。しかし、総工費1兆円まで拡大した。そして、シャープは、2012年3月に、鴻海との提携に合意した。シャープの液晶パネルと鴻海の組立と、両社の強みを活かす補完関係の長所がある。しかし、その後、提携の成否に対する市場の評価は悪く、シャープの株価は急低下した。この事例から提携戦略の得失と成否を分析した。
Keywords 提携,戦略,液晶
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